2007年5月29日(火)

トピック39 カッコ「」『』の使い方

 今回は文章でよく使われるカッコ「」と『』の使い方について解説したいと思います。
 「」は会話文や何か強調したい言葉を囲むときに使われ、『』は、おもに書籍や映画のタイトルを紹介したり、「」の中で「」が必要なときに使用されます。

(例文)
 私は、高木歯科で働く歯科助手に惚れている。今日、診察台に寝ているとき、彼女の胸に「加藤茶子」と書かれた名札が見えた。チャコちゃんか……。私の心はときめいた。
「お口を大きく開けてください。先生、お願いします」
 夢の時間はすぐに終わり、巨漢の高木先生が『サルでもわかる!はじめての虫歯治療』という本を小脇に抱えて、ドスンドスンとやってきた。

 段落の初めは一文字分あけるのが原則ですが、会話文では一文字分あける必要はありません。
 また、「~と言った」という表現は、削除してしまったほうがすっきりとした文章になります。文脈から、それが誰の会話なのかわかるように工夫してみましょう。

2007年5月22日(火)

トピック37 比喩の使い方

 比喩法には、おもに直喩(明喩)と隠喩(暗喩)があります。直喩は「~のようだ」「~のごとく」というように、物事を何かに喩える方法。隠喩は「~のようだ」などを使わずに、そのものの特徴を直接何かに喩える方法です。

(直喩の例文)
 彼女の文章は軽やかな歌声のようだ。

(隠喩の例文)
 この海鮮丼は海の宝石箱や~。

 某グルメリポーターのコメントをパクッてしまいました。でも、彦摩呂さんがやっているのが、まさに隠喩です。「味のIT革命や~」もコメントとしてはおもしろいですが、文章表現としては行き過ぎでしょう。
 隠喩の場合は、比べるAとBが本質的に似ている必要があります。「きみはぼくの太陽だ」は、よく隠喩の例に出されます。「きみ=太陽」ではありませんが、光り輝いているという共通点が読み取れます。
 比喩表現は、読者にイメージを伝えやすくするために用いられるものです。あまりに奇をてらった比喩表現は逆効果なので注意しましょう。

トピック36 主語を省く

 英語において主語が省かれることは稀ですが、日本語では主語がよく省かれます。とくにエッセイで、「私は」や「私が」という主語が文脈から明らかな場合は、省いてしまったほうがすっきりとした文章になります。

(例文)
 私は仲本小学校で教師をしている。五年生のクラス担任だ。今朝、教室に入ろうとドアを開けると、頭上から黒板消しが落ちてきた。またもや、イタズラ坊主の加藤くんの罠にかかってしまった。

 このように、最初に誰が主語かを明らかにすれば、その後につづく文では、主語を省いてしまっても構いません。
 ところで、言語とそれを話す民族との間には、密接なつながりがあるように思います。日本は古くから「和国」と呼ばれ、日本人は人との「和」を大切にする民族です。「私は、俺が、僕が」といった主語をなるべく省いて書くのは、日本人の持つ奥床しさの表現といえるのではないかと思います。日本語はほんとうに味わい深い言語ですね。

2007年5月18日(金)

トピック33 語彙力を鍛える方法

 文章を書いていて、適切な表現が見つからなくて困ったことはありませんか? 日常的に日本語を使っていると、自分は日本語を知っていると錯覚してしまいますが、どれほど知っているかは、自分でさえ把握するのが難しいものです。
 英語を勉強するとき、使える語彙(ボキャブラリー)を増やすことは必須です。日本語も、自在に使いこなせるようになるためには、語彙力の強化が欠かせません。
 そのひとつの方法として、多読があります。とにかく本をたくさん読む。そうすると、文章力はもちろん、自然と語彙力も鍛えられます。
 また、国語辞典を読むのもたいへん有効です。根性のある人は、分厚い国語辞典を隅から隅まで読んでみてはいかがでしょうか。でも、これは相当に時間がかかります。
 お勧めなのは、100円ショップで売られているポケット版の国語辞典を暗記することです。これなら、1週間もあればひと通り読めますし、何度か読めば、抜群に語彙力が強化されます。

2007年5月9日(水)

トピック30 「~の」の連続を避ける

(例文)
 私の母方の伯父の友人の息子は、私と同じ学校に通っている。

 いきなり変な例文から始まりました。文章を書いていて一度は必ず突き当たる問題に、「~の」の連続をどのように避けるか、ということがあります。「~の」が連続して使われていると、ひじょうにわかりにくい文章になり、読者を混乱させてしまいます。
 「~の」の連続は二回までと覚えておくといいでしょう。
 冒頭の例文を修正すると、以下のようになります。

(例文)
 私の母方の伯父には親しい友人がおり、彼の息子は、私と同じ学校に通っている。

 これでだいぶわかりやすい文章になりました。さらにわかりやすくするためには、二つの文に分けて書きます。

(例文)
 私の母方の伯父には、親しくつき合っている友人がいる。彼の息子は、私と同じ学校に通っている。

 「~の」がどうしても連続してしまう場合は、「二つの文に分けて書くことはできないかな?」と考えてみることをお勧めします。

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