2007年5月22日(火)

トピック36 主語を省く

 英語において主語が省かれることは稀ですが、日本語では主語がよく省かれます。とくにエッセイで、「私は」や「私が」という主語が文脈から明らかな場合は、省いてしまったほうがすっきりとした文章になります。

(例文)
 私は仲本小学校で教師をしている。五年生のクラス担任だ。今朝、教室に入ろうとドアを開けると、頭上から黒板消しが落ちてきた。またもや、イタズラ坊主の加藤くんの罠にかかってしまった。

 このように、最初に誰が主語かを明らかにすれば、その後につづく文では、主語を省いてしまっても構いません。
 ところで、言語とそれを話す民族との間には、密接なつながりがあるように思います。日本は古くから「和国」と呼ばれ、日本人は人との「和」を大切にする民族です。「私は、俺が、僕が」といった主語をなるべく省いて書くのは、日本人の持つ奥床しさの表現といえるのではないかと思います。日本語はほんとうに味わい深い言語ですね。

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